赤ちゃんの発達パート①(歩行編)

人の発達とは!?

人の発達の段階

発達には段階が存在すると言われています。それは、新生児期・幼児期・児童期・青年期・成人期などの段階に区分して表現されています。この段階の考え方では、どんな人も「同じ段階を同じ順序に従って通過する」と考えられています。環境的要因によって発達を加速したり遅らせたりすることがあるかもしれませんが、その段階の順序は不変的で、前の段階を飛び越えて、後続する段階に到達することはできないと考えられています。また、段階の概念に関連するものとして、ヒトの発達には、その時期に特定の事象・出来事が生じなければならないという「臨界期」という考えがあります。

例えば、胎児6~7 週目は、男性か女性の生殖器に発達するのに重要な時期とされています。また、出産後では視覚の発達に臨界期が存在します。ただ、心理的発達においては、このような臨界期が存在するかどうかはまだ確定されていませんが、ある特定の種類の発達にとって最適な時期という「敏感期」という考えがあります。例えば、生後1 年間は、親密な対人関係の愛着を形成するのに最適な時期とされています。このような敏感期における経験は、その後の発達の方向を形づくり、後になって変更することは難しいとされています。

身体的発達

身体的・精神的発達は、主に、発達の「連続性」、「方向性」、「速度」、「独立性と相関性」、「個人差」、「成熟と学習」の原理の基に展開されます。まず、発達の連続性とは、発達的変化は何の準備もなく突然生じるのではなく、常にそれ以前の過程を基礎として生じています。1 歳前後に認められる歩行開始も、それ以前の「首のすわり」、「お座り」、「はいはい」、「立つ」といった一連の過程を基礎として初めて可能になります。

歩行に関する研究(ゲゼルの成熟優位説)

発達的変化を規定する要因として、遺伝と環境、あるいは成熟と学習といった相対立する概念があげられます。過去の説として、「ゲゼルの成熟優位説」があります。ゲゼルは、一卵性双生児の一方には生後45 週から階段登りを訓練し、他方には53 週目から訓練させました。そして55 週目で階段登りを比較したところ、後者の方が優位だったということです。この成績からゲゼルは学習が可能となる準備状態が成熟によって形成され、「その時期に応じた学習がその効果を高める上で重要」と考えました。

歩行に関する研究②(ゼラゾの研究)

新生児の歩行反射を利用して新生児に歩行練習をさせた結果、練習をした乳児は、しなかった乳児よりも歩行開始が早かった。

実験 は,1週齢の乳児24人を6人ずつのグルー プに分けて8週齢までおこなわれた 。積極的な歩行反射運動を促される 「グルー プ1」、仰向けのまま消極 的歩行運動をおこなう「グル ープ2」、歩行練習をしない「グル ー プ3」、歩行反射測定を1回のみおこなう「グループ4」というグループ分けである。その結果、「グループ1」のみが歩行反応回数の上昇が見られ、一 人歩きの開始も早か ったことが観察された 。ここから、ゼラゾたちは、歩行反射運動の促進は反射よりも上位の機能の発達を促し、新生児の運動発達そのものを促す可能性があると推測していた。新生児には原始反射と呼ばれる反射がある。そうした反射は、生まれるとすぐに発現するものの、成長とともに消えていく。そのひとつに「自動 歩行」反射がある。 新生児の両脇を抱えて立たせてやって、足を床につけてやると、歩くようなしぐさをする反射 であ る。しかし、生まれてすぐに見られるこの反 射は、生後2ヶ月くらいまでにはなくな ってしまう。ゼラゾたちの実験グループ1は、その動作を、2週齢から8週齢 まで、毎日3分間立たせて繰り返した。その結果、一人歩きの開始時期が早まったというのであ る。

歩行に関する研究③(テーレンの研究)

反射は乳児の脊髄レベルの運動パターンとしては残っており、乳児の体重増加や重力下での環境適応と関係している。そのため、足の筋力の弱さや足を覆う脂肪の量によって歩けないだけで、それらを補うことで早期に歩行が可能だとした。

 

まとめ

歩行に関しては様々な研究がなされているが、歩行が発達だけによって決定されるものではないとことが示されている。これらに代表される多くの研究から、現在では教育や文化、学習などの外的要因が成熟要因と作用し合いながら発達を規定しているという見解が一般的となっています。





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